都市型直売所の先進事例となる「ファーマーズマーケット」を青山国連大学前にて企画・運営

都市型マルシェ直売所「ファーマーズマーケット@UNU」
目的 ・生産者の所得向上の機会創出のための新規販売チャネルの獲得
・生産者と都市生活者を直接つなぐ場の提供
業務サポート領域 ・企画運営 
・事業推進 
・会場施工 
・事務局運営

東京・青山の国連大学前の広場で、毎週末開かれている「ファーマーズマーケット」は、農林水産省の補助事業「マルシェ・ジャポン・プロジェクト」として、2009年に一斉に全国で開始された事業の1つです。10年以上経過した今では、インバウンドの観光スポットとなるほどに成長しましたが、当時は生産者がJA等を通さず、わざわざ都市部に出向いて直接に販売する手法自体が珍しいものでした。

マインドシェアは、ファーマーズマーケット自体のブランドや場づくり、出店者の開拓、出店者へのマーケティングサポート等を実施。

「青山は、住民が少ないから市場として成立しないのではないか」
「生産者が消費者を相手に、上手に販売できるのだろうか」

等、懸念の声もありましたが、仲介者を通さないからこそのコストパフォーマンスや安心感、安全性が消費者に高く評価されるとともに、海外のファーマーズマーケットのお洒落なデザインを取り入れた全体的なブランディングが青山の街の雰囲気にマッチし、当初十数者しかいなかった出店者も来場者もみるみるうちに増えていきました。

ファーマーズマーケットの第一の魅力は、生産者による対面販売ですが、最も需要なのはそこで交わされる会話にあります。

農産物の育て方や土へのこだわり、なぜその作物なのか、どうやって食べたら美味しいのか、といった会話から来場者は農産物に対する知識を深め、安心で安全な農作物を購入する満足を得ることができます。一方、生産者も来場者との会話からさまざまなニーズをくみ取り、新たな取り組みのヒントにすることができるのです。

木箱に並んだ野菜類とファーマーズマーケットの様子

週末だけ国連大学前に出現するお洒落なファーマーズマーケット(マルシェ)のブランディングとは?

第一にブランディングに欠かせないビジュアルイメージ。写真ではなく、あえてカラフルな西洋風の農作物の絵を利用し、インパクトを与えました。次に什器。直売所や道の駅とは一線を画し、「木肌」を見せて、素朴で扱いやすく、立体的に商品展示ができる什器を開発しました。

さらに、フラッグモール(小さな旗が連なったモール)や、休憩スペース、現在では全国のファーマーズマーケットで当たり前のように見られるキッチンカーの導入等で、空間づくりを行いました。加えて、ファーマーズマーケットを単なる対面販売所としてではなく、滞在して楽しめる場として創り上げていきました。

生バンドによる演奏、パンまつりやアンティークまつり、日本酒まつり等、食事とお買い物をあわせて何時間も滞在していただけるような、また、何度も足を運んでいただけるような工夫です。

一方で、販売の経験がない生産者の方々に対し、適切な価格付けや接客方法、商品の見せ方等のアドバイスを行い、より多くの商品が購入につながるようなサポートに力を入れました。

立ち寄り率や滞留時間を向上するような仕組みづくりも併せて行った結果、徐々に近隣レストランのシェフが新鮮でかつ珍しい地域の野菜を求めて訪れるようになったり、青山に行ったら一度は訪ねてみたい場所として多くの方に愛されるようになったのです。

従来の直売所にある「新鮮・安心・安全」イメージだけでなく、生産者とのコミュニケーションによる「情報価値」に重きを置いた、新しいマルシェスタイルは、このように確立されていきました。

店頭に並ぶ野菜と、買い求める人々

10年以上続く、全国のファーマーズマーケットの草分け的存在へ

当初は農水省の補助事業としてスタートしましたが、その後、自主事業となり10年以上青山の国連大学前広場にてファーマーズマーケットを開催し続けています。
この青山でのファーマーズマーケットを皮切りに、マインドシェアでは全国のマルシェで場の賑わいづくりとその場所の価値を向上するサポートを行っております。

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