解約リスクの早期発見と業務効率化を両立。慣例化した満足度調査を「次の一手」が見える仕組みへ刷新

「例年通り」の調査を脱却し、解約予兆の把握と改善に向けた意思決定を加速
クライアント 不動産
目的 ・マンネリ調査の解消:「ずっと同じ設問だから」という慣例が優先され、改善のヒントが得られなくなっていた
・潜在的な離脱(非継続)リスクの可視化:表面的な継続率は安定しているものの、一部の不満の声が解約につながるリスクを懸念
・運用負荷の軽減:調査実施に伴う担当者の業務負担が大きく、効率化が必要
課題 ・調査全体設計
・設問設計
・改善優先度やヒントを抽出するためのロジック構築
・回答画面構築
・アンケート謝礼の選定(ギフトサービスの導入支援含む)
・集計(過去データの再整理含む)
・分析・レポーティング
・ご報告会の実施

「維持」のための調査から、顧客から「選ばれ続ける付加価値」を生むための満足度調査へ

クライアントは、安定した契約継続率を維持している一方で、現場に届く「不満の声」「改善希望の声」が将来の離脱(非継続)に繋がることを危惧されていました。弊社は、マンネリ化していた年1回の定点調査の内容を見直し、「改善アクションに直結する調査」「経営判断を支える戦略ツール」へアップデートする支援を行いました。

「場づくり」の効果を可視化し、次年度の戦略を明確化

ソフト面のサービス強化として取り組まれていた「コミュニケーションの活性化」「コミュニティ形成」などの場づくりについて、その有効性や課題点の明確化を行いました。
クライアントが特に注力している施策の一つだったため、実行してきた施策が総合満足度や継続意向にどのように寄与しているかを構造化しました。また、単なる満足度の測定に留まらず、どのような属性の利用者(テナント)がどのようなコミュニケーションの場を求めているのか、どの層にどのようなコンテンツを優先的に提供すべきかなどを深堀し、分析を通じて、今後の全体的な指針と共に、「若手ワーカー向け」「経営層向け」といったターゲット別の施策案を提示しました。

担当者の負担を減らす調査工程の改善と効率化

「調査を実施する時期のたびに業務が圧迫される」「謝礼購入の処理が大変」という、担当者の課題に対し、対象者の選定方針や調査依頼の方法、回答者への謝礼運用など、実務面での効率化を含む、調査の実施手法や工程の改善を行いました。
まず着手したのは、対象者の選定方針や調査の依頼の方法で、実務的には対象者のリスト作成の改善支援(精度の高い対象者リストを構築すること)から行いました。決裁権を持つ責任者や経営層は当然優先しつつ、調査依頼の手間が軽減し、調査依頼に対して反応をいただきやすく、回答者特定がしやすいメールアドレスを保有する方を優先するなどの方針を立てました。次に、回答者への謝礼の手法を、回答率を下げることなく運用の手間が軽減する方法への切り替えの支援を行いました。旧来的な方法に留まり改善が進んでいなかった状態で、社内的な決裁処理や実運用の手間など、担当者にしかわからない工数の圧迫が存在していました。(弊社が第三者として課題の提示と効率化を推奨しつつ、)従来の手法から、運用の手間がほとんどかからないギフトサービスへの切り替え、導入までを並走しました。
結果、調査の工程において見えにくい担当者の業務効率化を実現し、本来注力すべき、分析結果の活用や改善活動への注力を促すことができました。

負の遺産を整理し、データの整合性と信頼性を向上/意思決定が進む報告会

バラバラになっていた過去の集計ルールを徹底的に整理し、現在のビジネス環境や目的に即したポイントを見ることができるように再定義しました。これまでは年度によって集計のやり方や軸が異なり、正確な推移が追える状態とは言えませんでした。弊社では、従来までのレポート体裁を尊重して社内の混乱を防ぎつつも、裏側の集計ロジックを明確化しました。また、「ずっと同じ設問」を見直し、総合満足度や継続意向を左右する要因の深掘り、不満の芽がどこにあるのか、どのようなサービス体験に期待をしているのかなど、改善のヒントを聴取することに主眼を置いた設計を加えるご提案をしました。
過去データとの整合性を保ちながら、現在の課題を正しく抽出し、信頼性の高い時系列分析を可能にしました。さらに、報告会では新たな発見(気づき)を盛り込んだご報告を行いました。単なる結果報告に留まらず、改善に向けた具体的なロードマップを提示し、「データはあるが何から優先的に実行すれば良いかわからない」という状態を解消し、顧客満足度向上に向けた具体的な一歩を後押ししました。結果、社内の経営会議などでの共有の質が向上し、意思決定スピードを向上させることができました。