マーケティング4P改善ポイントの優先順位付け。退会者を減らし、ロイヤル会員を作るための行動計画策定プロジェクト

ロイヤル会員を作るための行動計画策定プロジェクト
クライアント 食品・食材の宅配サービス
目的 ①短期的視点での退会者防止策の示唆
・例年に比べて退会者が大幅増。退会者を食い止めるために退会理由を把握したい。
・調査の結果を踏まえ、退会を減らすための示唆・提言が欲しい。

②中長期視点での稼働会員(ロイヤル会員)増加策の示唆
・退会者を減らし、将来的に稼働会員(ロイヤル会員)を増やしていくために取り組むべきステップ・行動指針のヒントが欲しい。
業務サポート領域 ・退会者リストの分析
・退会者300名に対する電話ヒアリング調査
・退会者の不満足要因を分析し、改善ポイントを優先順位付け
・中長期的な稼働会員(ロイヤル会員)獲得のための施策を立案

退会者のリストを分析することで、退会者属性のボリュームゾーンを把握。また退会に至るまでの購買履歴から退会要因(サービスの弱み)仮説を構築

退会要因は、退会者の数だけ存在します。そのため、退会要因を探るためには、まず全体を俯瞰して捉え、退会者の共通項を探り、退会要因仮説を構築することが重要です。
本調査では、退会者リストのデータから退会者の共通項を分析し、ヒアリングで深掘りすべきポイント・確認すべき仮説を構築しました。

定性調査を実施し、退会者の人物像(ターゲット像)・退会要因(サービスの弱み)を把握。併せて退会理由のボリューム感と理由の深刻度・緊急度も調査し、マーケティング4Pの課題感を抽出

退会理由の全体像を把握するためには、定量的な調査(アンケート調査)が望ましい手法です。
しかし、定量調査では表面的な課題の抽出に留まってしまい、退会者発生のメカニズムを暴くことができなくなってしまいます。その場合、具体的に“どのように改善することが効果的なのか”を明らかにすることはできません。
この問題に対応すべく、定性調査の手法でありながら、多くの対象者にアプローチできる電話ヒアリング調査の手法を採用しました。
電話ヒアリングを採用したことで、深掘りした定性情報の獲得とともに定量的なボリュームの検証もでき、“メスを入れるべきポイント”と“ポイントに対するメスの入れ方”を導き出すことに成功しました。

抽出された課題感を「すぐに解決できること」「すぐに解決は難しいこと」に分類。深刻度・緊急度と掛け合わせることで改善ポイントの優先度を把握

獲得した定性情報は内容を分類し、定量的に集計・分析しました。改善点を確認する定量調査のよくある問題点ですが、実際の改善が難しいポイントに意見が集中してしまい、次の行動・ステップがわからなくなってしまうということがあります。

これは課題を深刻度・緊急度という視点だけで捉えているために生じてしまう問題です。本調査では、次の行動計画を明確にするべく、分析の視点として改善の容易性(すぐに解決できるのか、解決には時間がかかるのか)を追加し、次の行動・ステップにつながる要素を抽出しました。

次の行動ステップにつながる要素を抽出

今回の調査結果から、「なぜ、退会者が増えているのか」という課題の本質を分析。サービスを継続的に利用する稼働会員(ロイヤル会員)獲得のための2つの施策を立案。

①販売促進施策の改善
調査の結果から「サービスの魅力・強みが徐々に伝わらなくなっているのではないか」と仮説を構築しました。今回の調査結果に加え、売上マトリクス分析(チャネル毎の売上構成比とその伸び率の分析)を行うことで、改善ポイントだけでなく、販促する商品の優先順位付けも行うことを提案しました。

②サービス会員の価値観把握
調査の結果から「長年サービスを提供し続ける中で、会員の価値観が変化しつつあるのではないか」と仮説を構築しました。一般生活者とサービス会員の価値観の特徴を比較分析し、サービス会員の中で最も拡大することができる価値観層(ターゲット層)を特定することを提案しました。

これはターゲット像をブラッシュアップすることで4Pの再定義を狙いとしています。

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カテゴリー: 食品