食品メーカーにおける新技術を用いた”新感覚”チルド商品調査分析・戦略立案サポート
クライアント | 大手総合食品メーカー |
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課題 | 作り手の意図が的確に生活者へ伝わっておらず、コミュニケーションロスが大きく発生している状態でした。 |
業務サポート領域 | 商品戦略立案、セカンドオピニオン |
目次
- 生活者の受容性改善に向けた、再検討段階でのご相談
- 過去調査データを再分析し、新たな糸口をつかむ
- 課題は「体験時間の短さ」による満足感の低下
- 仮説から「生活者の満足」を獲得する戦略をデザイン
- 「潜在ニーズの可視化」で最終検証を突破
生活者の受容性改善に向けた、再検討段階でのご相談
約3年の研究期間を経て開発された新技術を活用した商品。
しかし、いざ市場に出そうとプロダクト戦略・各種マーケティング施策を揃えて最終検証を実施したものの、生活者の受容性が低調。その原因は、コア価値の伝わりにくさにありました。作り手の意図がうまく伝わらず、生活者との間に大きなコミュニケーションロスが発生していたのです。
過去調査データを再分析し、新たな糸口をつかむ
過去調査やエビデンスが潤沢にある場合は、再調査はせずに過去調査の再分析からスタートし改善の糸口を見出します。特に当時の戦略案のきっかけとなったデータ・根拠については解釈のミスリードが起きていないかの検証に重きを置きます。再分析の結果、商品評価は比較的高いものの、購買意向はやや低いという傾向が見られ、この現状に関する仮説を構築しました。
課題は「体験時間の短さ」による満足感の低下
仮説としては同価格帯の競合商品が満たしている価値に対し、不足があるということです。味は評価されるものの、価格に対する満足感が足りておらず、特に新技術により体験する時間が競合商品と比べ短いことで満足感が低下し、購買意向が芳しくないという仮説を構築しました。
仮説から「生活者の満足」を獲得する戦略をデザイン
さらにその仮説が正しい場合、プロダクト・コミュニケーション、それぞれの改良すべき点の仮説も立てることで、どういった作戦で生活者の満足を獲得するのか?をデザインします。
過去調査のデータをお預かりしてからわずか2週間で再分析と課題仮説・戦略仮説までを組み上げ、ご提案できるスピード感も評価いただき、重要案件のリスクヘッジとしてもマインドシェアなりの戦略提案を行うケースが非常に増えています。
「潜在ニーズの可視化」で最終検証を突破
マインドシェアで改善提案を行う際に重要としているポイントが2点あります。
①課題を明確にした上での改善提案。
②生活者が言葉にできない潜在ニーズを具現化すること。
今回の商品でも新技術を用いた“新感覚”商品であったため、生活者が能動的に表現することが難しく、あいまいな評価であったものを積み上げて戦略化してしまったため、最終評価の段階で生活者の本心からかけ離れた戦略になってしまったことが原因です。
この無意識に生活者が求める条件を具現化し、当該商品に必要なコア価値を設定、さらにそのコア価値を正確に伝達するコミュニケーション戦略の提案により、無事生活者の最終検証を突破し、上市承認を得ることができました。
この潜在ニーズの具現化は生活者への深い知見や多くの商品開発へ対するノウハウを活用し、生活者が評価する商品たちの共通項を導き、叶えるべき要件を具現化するスキルが必須です。